ボクがレックスになった日

レックスとの出会い レックスの日常

ボクが3か月の子犬だったある日、おじいちゃんがペットショップにいたボクを見に来ました。
おじいちゃんが何か言ってるから、(何?)って首をかしげたの。
そうしたら、おじいちゃんはすごく気に入ってくれた。

2013年10月19日、大安吉日の土曜日、おじいちゃんはおばあちゃんを連れてまたやってきた。
実家のお母さん(ショップの店長)が、「出してきましょうか」っておばあちゃんに言った。

でも、おばあちゃんは、「いいです。抱いたらおしまいだもん」って断っちゃった。

おじいちゃんとおばあちゃんが話してた。

おじいちゃん「かわいいだろ? この子どう?レックスみたいに首をかしげるんだよ。」
おばあちゃん「そう簡単には飼うって言えないわよ。相手は生き物なんだから。世話が大変じゃない。」
おじいちゃん「なんだよー。じゃあどの犬ならいいんだよー。」
おばあちゃん「そういう事じゃなくて、ちゃんと生活考えて、面倒みられるってなったらね。覚悟いるんだから。」

後で知ったんだけど、おばあちゃんは犬嫌いだったらしい。レックスっていうのは、そんなおばあちゃんがとても気に入っている海外のドラマ Kommissar Rex (REX~ウィーン警察シェパード犬刑事)に出てくるお利口なシェパードのことだった。おじいちゃんは犬が大好きで、今までにいろんなショップで見つけたワンコをおばあちゃんに紹介してきたものの、見事にバッサリと5年も断られ続けていたらしい。

翌日、雨の日曜日だった。閉店間際に、おじいちゃんが「レックスにおやすみを言って帰ろうっと」と言って、無理矢理おばあちゃんをまた連れてきた。

実家のお母さんが、「昨日もいらしてましたね。出してきます!」って有無も言わさずボクをおばあちゃんに抱っこさせた。

よーし!ボクの出番だ! ボクはおばあちゃんの顔を一所懸命にペロペロした。
おばあちゃんが「うわー、かわいいなあー」って。 「でもねー」ってまだ言うんだ。

実家のお母さんが「この子は柴犬とビーグルのミックスで5匹兄弟なんですけど、全部顔が違うんですよ~。この子が一番人懐っこいんですよね~」って言った。

そしたらおばあちゃんが一瞬沈黙した。

たぶん(え?じゃあ、この子はもう二度と出てこないってこと? 単血と違ってこの子しかいないってこと?) みたいのを一瞬で考えた。

おばあちゃん「この子、今すぐ連れて帰ります!!!」

おじいちゃん:実家のお母さん 「へ?」

おばあちゃん「この子に必要なものを今すぐ全て揃えてください!」

実家のお母さん「お連れになるのは来週でも大丈夫ですよ(^^;)」

おばあちゃん「だめです!今すぐです!子犬の1週間はすぐ大きくなっちゃうんだから。一番かわいいところが見られなくなっちゃう!」

おじいちゃんは嬉しいやらびっくりやら複雑な顔。

実家のお母さんはさあ大変。ケージやベッド、おしっこシート、ご飯、おもちゃ、おやつ、保険のことも、いきなり忙しくなった。おばあちゃんは、買うとなったらすごい勢い。あれどうしますか?これどうしますか?って聞かれても、要るならくださいって、バシバシ買ってる。子犬の時の注意とか、注射のこととか、あれこれ説明があって。。。

わさわさした時間が過ぎて、そのままボクは小さな箱に入れられて、おじいちゃんの車に乗っておうちに来ました。

2013年10月20日 日曜日、ボクはこの日、レックス – Rex – になりました。

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